理科教育(小)実技研修会 終了

テーマ 「人の体のつくりと運動」「人の体のつくりと働き」
日 時 平成25年5月16日(木) 15:30〜16:50     
会 場 北海道立教育研究所附属理科教育センター     
講 師 奈 良  尚 久 氏
(北海道立教育研究所附属理科教育センター 研究・研修主事)
参加者 約30名
研修会

ようす
   
    
 案内後すぐに定員に達してしまい、予定人数をオーバーするほどの人気で、理科(小)部会以外からの参加者もいました。日常の授業実践にいかせる実験方法を学びとろうと、意欲満々の参加者が、附属理科教育センターの生物実験室に集まりました。
 
 まずはじめの実験は、筋肉の伸び縮みを理解するために、「手羽先」の解剖です。
 皮と筋肉の境界線にはさみを入れて切り離すという、細かな作業から始まりました。ポイントは誤って腱を切ってしまわないことです。
 皮を取り除き、筋肉を露出させた後は、まずは第1段階として、手羽のタテの動きを作り出す筋肉を探しあて、直接筋肉を触って動きを確認します。
 つづいて第2段階は、ヨコの動きを作り出す、別の筋肉を探しあて、実際の動きを確認します。
 2つ目の実験は筋肉モデル「筋二くん」の作成です。筋肉と骨と腱の関係を学ぶためのモデルで、まずは骨に見立てた厚紙をハトメでジョイントします。次に棒ネットで筋肉を作り、両端にグル―ガンでホットボンド製の腱をつけます。最後に腱と骨を接続させれば完成です。 
 そして最後、3つ目の実験は「いわし」を解剖して、臓器を確認する実験です。
 いわしは普段から食べている物であることから、解剖することに対する子どもたちの抵抗感が低いとのことでした。
 内臓を傷つけてしまわないよう、細心の注意を払いながら腹を裂きます。中から臓器を取り出し、大きさや配置などを確認します。
 つづいてエラ付近を開きます。小さな心臓が見つかりました。心臓が動くには酸素が必要なため、エラのすぐ近くに心臓があるということです。
 
  最後は頭部の解剖です。まずは脳が見つかりました。また、視神経と脳がつながっているというところまで自分の目で確認することができました。
 解剖をすすめることで、各臓器が合理的に配置されていることが理解できます。
 分野を変えて、毎年行っている実技研ですが、今回も大成功となりました。まさに“すぐに授業で使える”内容ばかりの研修会でした。あっという間に時間が過ぎ、予定時間を1時間もオーバーしてしまうほどでした。